南アルプス甲斐駒ヶ岳の黒戸尾根を登っていたときのこと。
南アルプスは森林限界が高く長時間の展望のきかない急登の連続でかなりバテており
足元だけを見つめ無心で登っていた。

　ふと先を見ると道の真ん中に一輪の黄色い花が咲いているのが目に入った。
花の周囲は登山靴の跡がいっぱいであったが、花は元気で咲いていた。
普通の道であればこの黄色い花は無惨に踏みにじられていたことだろう。

　しかし、ここは誰もが足元を見つめ登る道、私同様この小さな黄色い花に
励まされ注意深く花をよけて登って行ったのだろう。

　山のやさしさ、人のやさしさを感じてホッと一息･･･(^｡^)

　今年もきっと黄色い花は疲れた登山者を励ましながら元気に咲いているだろう。

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